11月26日(火) 遠征前は・・・

 今日からロシアとイタリア遠征。ロシアは初めて行く国だから、どんな所か全く想像ができない。環境は、食事は、ホテルは・・・?全くの未知数だから期待と好奇心と不安といろいろな心境が入り乱れる。

 現在は午前2時を回ったところ。僕は長距離遠征に行く前日はほとんで寝ない。何故かというと、飛行機のエコノミークラスで10時間以上も起きているのは苦痛以外の何物でもないからである。あの狭い空間で本を読むにしろ、話をするにしろ、映画を見るにしろ限界がある。だから前日寝ないでおけば、僕は食事の時以外ずっと眠る事ができる。特技の一つかな!? 最近はずっと寝ていられるおかげで、あっという間に目的地に着いている。しかし、今回はそうはいかないかもしれない。既に1試合あったから、いつものように元気ではない。もう今にも眠ってしまいそうなのだ。現地について中2日で試合だから何とか体力をできるだけ温存したい。あ〜眠たすぎて気持ち悪くなってきた・・・。


11月24日(日) 暖かいお客さんに感謝

 とうとう前代未聞の出来事が起こってしまった。アジア選手権2日目は再び氷のコンディションが悪くなり、試合開始を1時間遅らせて復旧作業を行ったが状況は変わらず中止となってしまった。世界に出てから11年目、こんな事は初めてだ。そして僕が何より気になっていたのは、試合開始が遅れることが決まってから場内のお客さんにアナウンスするまでに相当の時間がかかったという事。既に試合開始の1時間前には決定した事なのに、寒い中早くから会場に足を運んで来て頂いた方に何の連絡も無いとは申し訳ない。選手の事も大事だが、お客さんの事はもっと大切にしないと駄目だ。周りの応援があってこそ僕らは世界と戦えるのである。

 この大会、いくらプレ大会とはいえ要領の悪さが際立っていた。ただ僕らが救われたのは来場頂いたお客さんの暖かさだった。遠くからわざわざ今日の為に来て頂いた方もたくさんいた。中止という場内アナウンスが流れてから、観衆が席を離れて家路に向かうスピードはとても早かった。せめて僕らが氷の上に乗って観衆に一言でもと思っていたがそれどころではなかった。すぐに会場出口に向かい、帰るお客さんにまた会場に来て頂けるように声を掛けた。もうほとんどの方々が帰ってしまった後だったかもしれないが、僕らが外に出るなりたくさんのお客さんが集まってきて、サイン会やら写真会が始まった。僕らにできるのはこれくらい。しかし、誰も文句など言わず「2月は是非がんばってね」と声を掛けてくれた。僕等はその一言に救われた。初めてショートを見に来て下さった方には悪い印象しか残らなかったかもしれない。でも是非2月のアジア大会には足を運んで頂きたい。きっと今日の分を取り返すくらいの価値はあると思う。アジア大会本番での戦いを楽しみにして頂きたい。


11月22日(金) 間に合った

 こちらに来てから深刻な問題であった氷の状況も今日は大改善されて、試合ができるような状態になった。これもアイスマンと関係役員の努力の賜物だと思う。選手が安心して滑れる氷ができてこそ、観衆も楽しめるようなバトルが展開される。明日からのレースを見に来られる方々は是非楽しみにして頂きたい。

 と、いう事で昨日は全く滑れなかったけど今日はリレーと短距離の練習ができた。1日滑らないだけでとても不思議な氷の感触が体全体に伝わってくる。ブレードの調整が全然できる状態ではなかったので、現状態は万全ではない。それは他の選手も一緒だから今できる力で会場を盛り上げたい。


11月21日(木) 何も変わらない

 今日の氷は昨日より更にひどい状況だった。全員がたった5,10分滑っただけでブレードは駄目になった。残りの時間はずっとブレードを研磨する時間に費やされてしまった。

 選手は大会の為に何年もトレーニングを積み重ねてきている。それなのに、競技会を実施する側はこういった形で僕らを向かえた。何も言葉が出てこない。


11月20日(水) 要改善

 今日はアジア大会の本番リンクで初滑り。施設は新しく(別にこの大会直前に建てられた訳ではないが)、とても立派。控え室も奇麗で、選手にとってはとてもありがたい。しかし、リンクに入るととても寒い。僕らは別に我慢すれば良いが、寒い分各選手のパフォーマンスは少し落ちてしまう。やはり寒さで足の動きが悪くなるからだ。イコール、レースの面白さも若干欠けてしまうのである。そして何より見ている観客が辛い。長い時間あの寒さにいるのは僕だったら耐えられないね。せめて観客席だけでも暖かくするべきである。

 さて、早速練習開始。ウォーミングアップを兼ねた5人でのリレーから開始。ここで2個目のトラブル!?滑っている自分の体内時計と実際の1周のラップタイムがかなり違う。要するに思ったよりもラップが出てない=滑らない氷である。最後に追い討ちをかけるような出来事。氷の上にたくさんの砂が乗っていて、選手はそれを踏んでエッジの表面が欠けてしまい、全然コーナーでブレード(刃)が引っかからなくなる。去年のオランダW杯での日記でも書いたが、ノーマルタイヤで氷の上を車で運転するのと一緒。ものすごく怖い。初日にこういった出来事があると、選手の脳裏にこの恐怖感が若干残ってしまい、スピード滑走をする時の弊害となる。初日は残念ながら良い印象派ではなかった。

 しかし原因は分かっているので少しでも早く改善して欲しい。アイスマン(氷を管理するプロフェッショナル)もプライドがあるだろうから、明日には今日よりもきっと良くなっているだろう。ただ一つ、アイスホッケーとショートトラックに適した氷は全然違うのである。


11月19日(火) 青森入り

 こんばんわ。今日から今週末のアジア選手権の為、青森・三沢市入りしました。名古屋から青森空港行きの飛行機は朝の8時20分出発の一本だけで、今日は5時15分起き。

 最近ずっと5、6時間しか寝てないからさすがに辛いね。でも朝から衝撃が・・・。JASの飛行機を利用したけど、約1か月分の遠征荷物がスーツケースに詰まっているから重量が33kgくらいあった。そしたら有無言わさず超過料金3千円。おいおい、日本代表を全然支援してくれないのかとガッカリ。朝から悲しい気分で飛行機に乗ったのであった(T_T)。

 青森県に来たのは、高校時代か大学1年の時に国体で来た以来。三沢市の古牧温泉に着いたのは昼前だったけど集合時間が夕方6時だった為、かなり時間があった。愛知県から一緒に来たメンバーと隣の八戸市まで昼食を食べに行った。せっかく東北に来たから美味しい物を食べようと。立ち寄ったのは和食料理屋。そこで海鮮丼を食べた。でら(意:とても)美味しく、ここまで来た甲斐があったって感じだったね。

 さてさて、ここのホテルには巨大な温泉施設がある。今からゆっくり入って、今週末の試合に備えたい。ただ、長い遠征が続くからあまり調整ばかりしていると体力も落ちてくるので、日本にいる間はある程度トレーニングをやっていきたい。アジア選手権よりもアジア大会の方がメインだからね。


11月16日(土)

 今日は午前中に中京大学のトレーニングセンターへ行き、少々筋肉に刺激を与えてきた。少々だったはずなのに筋肉がパンパン。あらら・・・。学生時代はこの時期でもガンガンウェイトやって、もう限界!!ってくらいやっていたけど、今はそこまでやる必要はないと考えている。筋力を維持しながらも疲労を取ってやる必要もある。筋肉を付けるよりもそれを動かせる体を作る事の方がもっと大事だからね。

 午後からさかえクリニックへ。クリニックがHanako Westの取材を受けるという事で、その現場を見学させてもらった。今回も僕の取材とは全く関係ないのに、そういった取材現場を見て話を聞く事がとても楽しい。いろいろな業界の方々とお会いする事によってたくさんの事を学び、たくさんの事を吸収している。こうやって人生歩んでいて、知らない事なんて山ほどある。新しい発見がまた人生の楽しみになる。そうやって考えるだけ毎日が楽しい。

 今日はクリニックでアメリカの自動車レース、NASCARで活躍されている古賀琢麻選手に初めてお会いした。カーレースが好きな僕にとってはとても貴重な出会いだった。お互い中部地区から世界の頂点を目指していきたい。

 今週末は長野・野辺山で全日本学生大会が行われいる。明日余裕があれば応援に行きたいけれど・・・。


11月14日(木) 最近のマイブーム

 全日本選抜が終わったこの1週間は、ある意味ホンのつかの間の精神的休養週間でもある。学生は今週末も長野・野辺山で試合と本当に忙しい。僕も学生時代は本当に試合が多いなあと感じたものだった。

 ところで最近2つの事にハマっている。トランスとホテルである。

 トランスはクラブで流れているようなハードな音楽だが、車の中でも試合前のウォームアップにも朝の目覚めの音楽としても何でも使える。とにかくノリが良いので、何となく気分も良くなってくる。つい最近も「サイバートランス5」というCDを買って、先日の試合でレース前や合間に聞いていた。気分は最高潮!!

 さて、もうひとつのホテルというのは、ネットでいろいろなホテルを検索して楽しんでいる。東のパークハイアット。西のリッツ・カールトンと魅力的なホテルはたくさんある(残念ながら僕には手が届かない値段だけど・・・)。駅から近いとか、チェックイン・アウトは何時とか、どのルートで予約すると安く泊れるか等、いろいろ楽しめます(笑)。で、今現実的に宿泊してみたいと思うのが、品川プリンスホテルのエグゼクティブタワーと渋谷にあるセルリアンタワー東急ホテル。泊る予定もないのに空室情報とか見たりして・・・。こういった事で楽しめる僕って幸せ者!?


11月11日(月) またしばらく遠征

 9、10日と東京・江戸川スポーツランドで全日本選抜が行われ、結果は500m、1500m優勝。総合は2位だった。

 オリンピック後最初の国内大会という事で、選手それぞれがいろいろな気持ちで臨んだと思う。オリンピックに出場した選手の中には今年はのんびりいくから、今回は気楽な気持ちで戦おうと思っている選手。いや、もう4年後に向けて始動しなければいけないから、最初から誰にも負けないぞ・・・と思う選手。片や、オリンピックを日本のTVで見て俺もオリンピックに出るんだ!としっかりとした目標が見つかり、上の選手に勝ってやると強く思っている若い世代もいるだろうし・・・。

 僕はと言えば複雑な心境でのレースだった。初日の2種目を制したもの、結果はたまたま出ただけで何だか達成感をあまり感じられなかった。この感覚は今までになかったもの。これは自分のレースに満足できなかったことからきた向上心なのか、それともレースで勝つ喜びを忘れてしまった競技者なのか良く分からない。少なくとも初日が終わった時点では全く分からなかった。

 ところが、2日目1レースも勝てなかった。僕は今回の大会の位置付けを高いところに置いてなかったから、勝つ負けるという事はそんなに問題ではない。でも、負けると悔しいのは確か。僕は根っからのアスリートであると再認識した。でも今からガツガツいく必要はない。

 世界に出てから11年目。ここらで一度気持ちをゼロに戻して、一体僕は何がしたいのか再確認する事が必要だと思う。そしたら自然と答えは出てくるだろう。

 来週からまた3週間強の遠征(青森・ロシア・イタリア)が始まる。既に結果を見た方はご存知かもしれませんが、男女とも新しいメンバーが何名か加わってきた。男子においては先日のW杯から3人も変わった。リレーの事や各距離誰が出るのか考えると非常に複雑だ。特にリレーにおいては総合力が期待される。体の大きさも重要なウェイトを占める。今回のメンバーで、どうリレーを組んでいく(順番)のか全くイメージができない。

 試合の総合上位5名が代表に選ばれるのは、まさしく公平で誰もが納得できる。ただ、ことリレーに関してはいろいろな要素が絡んでくると思う。リレーはリレーで選手を選ぶべきではないかと僕個人としては思う。

 しかし、将来のショートトラック界を引っ張っていくであろう、今回の若い代表選手にも是非世界での経験を積んで欲しい。せっかく掴んだ切符だから、もう誰にも渡さない気持ちで臨んで欲しい。それが世界の舞台に立つ為の心構え。僕が初めて世界の桧舞台に出たのは17歳の高校2年生の時だった。

 当時の僕と、今の若い子達が同じ心境にいるかどうかは分からない。少なくとも僕は好奇心旺盛だった。勝つことは難しい。

 だけど、競技を長く続けていく事はもっと難しい。僕はここまできた。だからもっと勝ち続けたい・・・。


11月7日(木) 東京へ

 今週の土・日に東京・江戸川スポーツランドにて全日本選抜が行われます(→スケート連盟の日程ページへ)。この大会は、オリンピック後最初の全日本クラスの大会で、欧州のW杯や来年2月に青森で行われる冬季アジア大会の選考会を兼ねているので気が抜けないね。

 今から東京へ移動して、現地で調整予定。大きな荷物を抱えて、新幹線で移動するのは大変だけど、車で5、6時間揺られていくよりは少なくとも疲労度は押さえれるからね。楽しみとしては、今回のオリンピックを見て刺激を受けた若い世代がどこまで伸びているかという事。もちろん、そうなったら僕も一層厳しい戦いが強いられるから大変だけど(笑)。目先の試合にこだわる必要はないのでガツガツいくつもりはないけど、その中でも良い結果が報告できるように戦っていきます。


11月3日(日) 食わず嫌い!?

 今週末の全日本を控え、今日は最後の気分転換日とだった。

 この時期、全国的に大学祭が行われているのではないだろうか?学生時代の学祭についての思い出はほとんど無いし、一度しか行った事がないと記憶している。大学を卒業してから4年以上経ったが、この歳になってそこに行く事になった。

 というのも、春先に知り合った後輩の男の子が愛知芸術大学の大学院で学んでいて、その学校の学祭イベントの一つとしてオペラが公演され、彼がそれに出演するという事だった。他の大学の学祭に行った事もないし、オペラも観たことがないから是非一度行ってみようと思ったわけである。実は僕はオペラに対して小難しいイメージを抱いていた。一度も観たことがないくせに、僕が観るようなものではないだろうとか、全然おもしろくないとか、想像だけが先行していた。まるで、食わず嫌いと一緒である。

 ところが・・・である。僕は初めて観て何度も鳥肌が立った。あの演出、学生達の澄み切った歌声、そしてバックの演奏。どれをとってもすばらしかった。僕の中でオペラのイメージはガラッと変わった。何と良いものを経験させてくれたのだろうと感謝した。出会いとは素晴らしいものである。また一つ人生の楽しみを教えてもらった。
(公演が終わった後のショット→「5人のうち、真ん中の方が僕(右から2番目)にオペラの素晴らしさを教えてくれた関口君」

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